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ザ・ライトスタッフオフィス「漢字研究会」

◆用例別に四文字熟語を読み解こう(3)

争いごと・もめごとにまつわる語

悪口雑言
 人に対して口汚く悪口を言うこと。また、そのことば。用例) 悪口雑言の数々を吐く。=罵詈雑言(ばりぞうごん)。〈あっこうぞうごん
悪戦苦闘 苦しい戦いをすること。用例) 悪戦苦闘の連続だ。〈あくせんくとう
一騎当千 ひとりで千人の敵と戦う力を勇気があること。用例) 一騎当千の活躍を見せる。〈いっきとうせん
一触即発 ほんの少し触れただけで爆発しそうな危険な状態。用例) 一触即発の事態。〈いっしょくそくはつ
一網打尽 複数の悪人を一気に捕らえること。用例) 一味を一網打尽にする。〈いちもうだじん
遠交近攻 遠い国と親交を結び、近い国を攻めること。〈えんこうきんこう
快刀乱麻 切れ味のするどい剣でもつれた麻を切ることから、もつれた事態をみごとに解決することを意味する。用例) 快刀乱麻の活躍を見せる。〈かいとうらんま

蝸牛角上 とるにとりない小さな争いごとのこと。用例) 蝸牛角上の争い。〈かぎゅうかくじょう
◆一口知識
「蝸牛」かたつむりのこと。そのかたつむりの左の角の上にある触の国と、右の角の上にある蛮の国が互いに領土を争って戦ったという逸話が語源。

堅甲利兵 堅牢な鎧と鋭い武器。強くて優れた兵士のこと。〈けんこうりへい
乾坤一擲 「乾坤」は天と地、「一擲」は一度投げるという意味から、運を天に任せて一世一代の大勝負をすることをいう。用例) 乾坤一擲の大勝負。〈けんこんいってき
捲土重来 戦いに敗れ力を失った勢力が、再び勢いを盛り返してくること。用例) 捲土重来を期す。〈けんどじゅうらい=けんどちょうらい
呉越同舟 仲の悪い敵と味方が、なんらかの理由で、同じ立場で行動すること。〈ごえつどうしゅう
国威発揚 国家としての権威を奮い起こすこと。〈こくいはつよう
孤軍奮闘 周りに味方がいないまま、ひとりで闘うこと。〈こぐんふんとう
獅子奮迅 まるで獅子が大暴れするように奮闘すること。用例) 獅子奮迅の働きをみせる。〈ししふんじん
四十八手 相撲の手の四十八種のこと。そこからさまざまな手練手管のことを意味する。〈しじゅうはって
七生報国 生まれ変わるたびに国に忠誠を尽くすこと。〈しちしょうほうこく
硝煙弾雨 火薬のにおいが充満し、弾が飛び交う激しい戦場のようす。〈しょうかんだんう
千軍万馬 たくさんの兵馬。経験豊かな人のこと。〈せんぐんばんば
尊王攘夷 江戸末期にうまれた思想。それをもとに、皇室を尊び、外国人を排斥しようという運動が起きた。〈そんのうじょうい
丁丁発止 刀などで激しく切り結ぶさま。激しくやりとりすること。用例) 丁丁発止とわたりあう。〈ちょうちょうはっし
党同伐異 同じ仲間とともに、異なるものを伐つという意味。道理の善し悪しにかかわらず、仲間を助け、反対の者を攻め立てること。=同党伐異(どうとうばつい)。〈とうどうばつい
徒手空拳 武器や資産もなく、身ひとつ、素手で闘うこと。用例) 敵に徒手空拳で立ち向かう。〈としゅくうけん
難攻不落 攻めにくく、防御に適していること。用例) 難攻不落の要塞。〈なんこうふらく
罵詈讒謗 「罵詈」「讒謗」ともに、人をあしざまに言い、口を極めてののしること。また、その悪口、ことば。=罵詈雑言(ばりぞうごん)。用例) 裏切り者を罵詈讒謗する。〈ばりざんぼう
盤根錯節 解決が難しい事柄。〈ばんこんさくせつ
百戦錬磨 戦いを重ね、武術、兵法に優れていること。用例) 百戦錬磨の勇士。〈ひゃくせんれんま
無手勝流 戦いを避け、策を弄して勝つ方法。あるいは自己流なこと。〈むてかつりゅう
無理算段 むりやり融通をつけること。〈むりさんだん
無理難題 とても実現できそうにないことを押し付けること。言いがかり。用例) 無理難題をふっかける。〈むりなんだい
明哲保身 「明哲」は才知があり、物事の道理に通じていること、あるいは人のこと。そこから、道理にしたがって行動し、身を誤ることがないこと、あるいは、自分の身の安全を守るべく行動することをいう。〈めいてつほしん
名誉毀損 相手の名誉や体面を傷つけること。用例) 名誉毀損で訴える。〈めいよきそん
優勝劣敗 優れている者が勝ち、劣っている者が負けること。用例) 優勝劣敗はこの世の常だ。〈ゆうしょうれっぱい
油断大敵 油断していると大きな失敗を犯してしまうということ。〈ゆだんたいてき
乱射乱撃 手当たり次第、めちゃくちゃに射撃すること。〈らんしゃらんげき
乱臣賊子 君主に逆らい、国を乱す原因となる臣下。転じて、親に歯向かう子供のこと。〈らんしんぞくし
領空侵犯 許可なく他国の空域に侵入し、主権を犯すこと。〈りょうくうしんぱん

損得に関する語

一得一失
 どこかひとつにいいところがあれば、どこかひとつに悪いところがあること。〈いっとくいっしつ
一利一害 利と害があい半ばしていること。=一害一利(いちがいいちり)。〈いちりいちがい
一石二鳥 ひとつの石で二羽の鳥を落とすことから、一度で複数の利益や効果をあげることを意味する。用例) 一石二鳥を狙う。=一挙両得(いっきょりょうとく)〈いっせきにちょう

一攫千金 労せず、巨大な利益をあげること。用例) 一攫千金を夢見る。〈いっかくせんきん
◆一口知識
「一攫」は、ひとつかみの意味。つまり、「一獲」と書くのはそもそも誤用だったのだが、最近は、新聞などでも「獲」を当てて書くようになっている。

我利我欲 もっぱら自分のためだけの利益、欲望。用例) 彼は我利我欲のかたまりだ。〈がりがよく
士魂商才 武士の魂と商人の才覚を併せ持つこと。〈しこんしょうさい
十把一絡 多くのものをひとつにまとめて扱うこと。あるいは、数が多すぎてあまり価値がないこと。〈じっぱひとからげ
二束三文 ひどく安くて、いくら売ってもたいした売り上げにならないこと。〈にそくさんもん

学び、働くことに関係する語

一暴十寒
 ほんの少し努力して、後はなまけてしまうこと。継続してがんばらなければ、何の成果も挙げられないことを諭す語。〈いちばくじっかん
◆一口知識
 「暴」は「曝」と同様に、日に曝(さら)して暖めることを意味している。つまり、一日暖めても、十日冷やしては何にもならないということ。もともとは、孟子の「一日之を暴(あたた)めて十日之を寒(ひや)さば、未(いま)だ能(よ)く生ずる者有らざるなり」という教えから生まれた語。

一子相伝 学問や武芸、芸事の奥義を自分の子供だけに伝えて、その秘密を守ること。用例) 一子相伝の秘儀。〈いっしそうでん
格物致知 「知を致すは物に格るに在り」という朱子学の言葉で、道理を極め、知識を磨くことをいう。〈かくぶつちち
恪勤精励 まじめに勤め、働くこと。〈かっきんせいれい
画竜点睛 名人が書いた龍の絵に、最後に目を入れたところ、龍がたちまち空に駆け上ったという故事から、最後に大事な一点を加えて物事を完成させることをいう。用例) 画竜点睛を欠く。〈がりょうてんせい
換骨奪胎 古人の詩や文章を少し変えて新しい作品に見せかけることから、もともとある原稿を作り直す意味でも使う。用例) 原稿を換骨奪胎して完成させる。〈かんこつだったい
故事来歴 言い伝えられてきたことがらについてのいわれ、由来。〈こじらいれき
刻苦勉励 一生懸命に勉強すること。〈こっくべんれい
試行錯誤 失敗を重ねながらも徐々に学んでいくこと。用例) 試行錯誤をくりかえす。〈しこうさくご
師資相承 師から弟子へと技術や教えを受け継いでいくこと。〈ししそうしょう
自然淘汰 自然界に適応したものは生き残り、そうでないものは滅びていくという進化論の説。〈しぜんとうた
大願成就 大きな望みが叶うこと。用例) 大願成就を祈る。〈たいがんじょうじゅ
大器晩成 大人物は、ふつうの人より遅れて大成するものだということ。〈たいきばんせい
同工異曲 詩文などをつくる技量は同程度だが、趣が異なること。転じて、音楽を演奏する技法は同じでも、人によって味わいが異なってくることをいう。表面は違うが内容が同じであること。=異曲同工。〈どうこういきょく
博引旁証 広く例を引用し、証拠を並べ立てて説明すること。〈はくいんぼうしょう
百家争鳴 学者が自由に論争すること。〈ひゃっかそうめい
風流韻事 詩歌や茶道などの風流な遊びのこと。〈ふうりゅういんじ
和魂漢才 日本人本来の精神を持ちつつ、中国から伝わった学問に通じている人のこと。〈わこんかんさい

政治・司法にまつわる語

握髪吐哺
 為政者が人材の採用に熱心であること。=吐哺握髪(とほあくはつ)。〈あくはつとほ
◆一口知識
 中国の周公は賢者がやってくると、洗髪中には髪の毛を握り締めながら、食事中は口の中のものを吐き出して、すぐに会っていたという故事から、人が訪ねてきたら、すぐに会うことから生まれた語。

安居楽業 平和で安定した暮らしぶりのことから、世の中に善政がひかれていることをいう。〈あんきょらくぎょう
一罰百戒 ひとりの罪人と厳しく罰することで、その他多くの者の戒めとすること。用例) 彼を罰することで一罰百戒とする。〈いちばつひゃっかい
一殺多生 ひとりの悪人を殺して、多くを善良な人々を助けること。つまり、多くの人を生かすために、ひとりを犠牲にするのはやむを得ないということ。〈いっせつたしょう=いっさつたしょう〉 
鳩首会議 複数の者が寄り集まって、ひそひそと話し合うこと。〈きゅうしゅかいぎ

曲学阿世 「曲学」とは心理を曲げた学問のこと。時流や権力におもねり、真理とはかけ離れた学説や理屈を唱えること。用例) 曲学阿世の徒。〈きょくがくあせい
◆一口知識
漢時代に、轅固生(えんこせい)という老学者が、後に宰相となった公孫弘(こうそんこう)に、りっぱな学者となるための心得として「曲学し以って世に阿(おもね)ることなかれ」と諭したという『史記』の逸話から生まれた語。

居中調停 「居中」とは真ん中に立つこと。紛争の生じた二国間問題を平和的に解決するために第三国が調停に乗り出すこと。〈きょちゅうちょうてい
金科玉条 「金」「玉」は大切なもの、「科」「条」は法律・規則のことから、必ず守るべき、大切な決まりごと、法律・規則のことをいう。転じて、あまりに規則を優先しすぎて、融通のきかないことをいうこともある。用例) 金科玉条のごとく守る。〈きんかぎょくじょう
権謀術数 人を欺くための策略、はかりごと。用例) 権謀術数のかぎりを尽くす。〈けんぼうじゅっすう
衆愚政治 多数を占める愚か者の多数決によって行われる政治。〈しゅうぐせいじ
上意下達 位の上の者の命令や意思を下の者に伝え、徹底させるること。〈じょういかたつ=じょういげだつ
情状酌量 犯した罪に対し、犯罪者の同情に値する事情をかんがみて、刑を軽くすること。用例) 情状酌量の余地がある。〈じょうじょうしゃくりょう
人権蹂躙 人々の人権を踏みにじること。〈じんけんじゅうりん
信賞必罰 功は必ず称え、罪は必ず罰すること。賞罰を厳正に行うこと。〈しんしょうひつばつ
朝令暮改 法律や命令がしょっちゅう変わること。転じてあてにならないことをいう。=朝改暮変(ちょうかいぼへん)。〈ちょうれいぼかい
抜本塞源 木を根元から引き抜き、水源をふさいで水を止めてしまうことから、根本原因を取り除き、弊害をなくすることを意味する。用例) 抜本塞源の大改革に踏み切る。〈ばっぽんそくげん

時の流れにまつわる語

一朝一夕
 ごく短い期間のこと。用例) なにごとも一朝一夕にはなしえない。〈いっちょういっせき
烏兎怱怱 月日がたつのがとても早いことをいう。〈うとそうそう
◆一口知識
「烏」はカラス、「兎」はウサギのことで、「怱怱」はたちまち過ぎゆくことを意味する。中国では、太陽の中にカラスが、月の中にウサギがいるという伝説があり、烏兎=月日が早く過ぎていくことをいうようになった。

古往今来 昔から今までずっと、という意味。〈こおうこんらい
古今東西 昔と今までと、東から西にいたるすべての地域。〈ここんとうざい
古色蒼然 時代が移り変わり、古びてしまったようす。用例) 古色蒼然としたたたずまい。〈こしょくそうぜん
再三再四 何度も何度も繰り返すこと。用例) 再三再四注意する。〈さいさんさいし
時期尚早 何かをなすには、まだ時期が早いこと。〈じきしょうそう
時時刻刻 次々と、ときを追うようす。用例) 事態が時時刻刻と変わっていく。〈じじこっこく
時代錯誤 時代に流れについていけず、食い違ってしまうこと。アナクロニズム。〈じだいさくご
十年一昔 すでに過去となったとき、できごと。過ぎ去った十年。〈じゅうねんひとむかし
常住座臥 座っているときも、寝ているときも、いつでもという意味。〈じょうじゅうざが
千古不易 ものごとが永遠に変わらないこと。〈せんこふえき
天壌無窮 「天壌」は天と地のこと。ものごとが永遠に続くこと。〈てんじょうむきゅう
天長地久 ものごとが宇宙・天地とともに続いていくこと。〈てんちょうちきゅう
日進月歩 技術などが日々進歩していくこと。用例) 科学技術は日進月歩の世界だ。〈にっしんげっぽ
二六時中 一日中。終日。=四六時中(しろくじちゅう)。〈にろくじちゅう
無始無終 始めも終わりもないこと。いつも変わらずに存在する不変なこと。〈むしむしゅう
彌明後日 しあさって。〈やのあさって
揺籃時代 人の幼年時代。あるいはものごとが始まったはじめの時代のこと。〈ようらんじだい

自然をあらわす語

花鳥風月
 美しい景色。あるいは風流な遊びのこと。用例) 花鳥風月を愛でる。〈かちょうふうげつ
有象無象 世の中の有形無形すべてのもののこと。転じて、つまらないものや人のことをいう。〈うぞうむぞう
小春日和 冬の終わりの春のように暖かい日。〈こはるびより
五風十雨 五日ごとに風が吹き、十日ごとに雨が降る。気候が順調であること。〈ごふうじゅうう
小夜時雨 夜に降るしぐれ。〈さよしぐれ
山河襟帯 山が襟のように、河が帯のように取り囲んでいる自然の要害の地。〈さんかきんたい
三寒四温 寒い日が三日続くと暖かい日が四日続く気候のこと。〈さんかんしおん
春夏秋冬 四季。一年中。〈しゅんかしゅうとう
醇風美俗 人情が熱く、美しい風俗や習慣のこと。用例) 醇風美俗な土地柄。〈じゅんぷうびぞく
震天動地 天地を振動させるほど異常なできごとが起き、人々を驚かすこと。〈しんてんどうち
森羅万象 「森羅」は木が多く生い茂ることから、無数に集まり並ぶことをいう。「万象」はあらゆる現象やことがらのこと。そのふたつの語をあわせて、この宇宙の一切のものごと、できごとをいう。用例) 森羅万象を網羅する。〈しんらばんしょう
千紫万紅 いろいろな花の色のこと。〈せんしばんこう
千波万波 波が次々と寄せてくるさま。〈せんばばんば
地水火風 物質を作り上げている四大元素。あるいは人のからだのこと。〈ちすいかふう
長汀曲浦 長く続くなぎさと入り組んだ入り江ということから、長く続く海岸線のことをいう。〈ちょうていきょくほ
津津浦浦 全国いたるところ。用例) 津津浦浦を訪ね歩く。〈つつうらうら
天変地異 暴風雨、地震などの自然界の異変。〈てんぺんちい
白砂青松 白い砂浜に青い松ということから、うつくしい風景のことをいう。〈はくしゃせいしょう

武陵桃源 現世とはかけ離れた別天地、理想郷。〈ぶりょうとうげん
◆一口知識
 昔、中国の湖南武陵の桃林の奥に、戦乱を避けた人々が平和に暮らしている桃源郷(とうげんきょう)があったという逸話から生まれた語。

柳暗花明 田舎の春の風景。花柳界。〈りゅうあんかめい

冠婚葬祭・宗教に関する語

悪人正機
 阿弥陀仏の本願は悪人を救うものであり、悪人こそ、真の救いが得られるという、親鸞(浄土真宗)の教え。〈あくにんしょうき
安心立命 尽力した後は、その身を天命にゆだね、ものごとに動じず、心安らかであること。〈あんじんりゅうみょう=あんしんりつめい
御目出度 おめでたいこと。とくに妊娠、出産。〈おめでた
月下氷人 男女の仲をとりもつ人のこと。仲人。〈げっかひょうじん
極楽浄土 阿彌陀仏のいる苦しみのない世界。〈ごくらくじょうど
後生大事 来世での安楽を願って、あつく仏教を信じること。また、ものを非常に大切にすること。〈ごしょうだいじ
五百羅漢 釈迦の弟子の五百人の聖人。また、その像のこと。〈ごひゃくらかん
生生世世 現世も来世も。いつまでもともにという意味。用例) 生生世世を願う。〈しょうじょうせぜ
精進潔斎 肉食を控え、身の清め、慎み深くすること。用例) 精進潔斎の日々を送る。〈しょうじんけっさい
千手観音 六観音のひとつで、千本の手と、それぞれの手に目を持っている。また、俗にシラミのことをいう。〈せんじゅかんのん
千秋万歳 正月に、一家の繁栄を祈って踊る舞〈せんずまんざい
善男善女 仏教に帰依した男女。信仰心のあつい善良な男女。〈ぜんなんぜんにょ
息災延命 無事で長生きすること。用例) 息災延命を祈願する。〈そくさいえんめい=そくさいえんみょう
即身成仏 生きたまま仏になること。〈そくしんじょうぶつ
天地神明 天地の神々。用例) 天地神明に誓う。〈てんちしんめい
南無三宝 仏・法・僧の三宝に消えすること。失敗したときのことば。〈なむさんぽう
肉食妻帯 禁欲生活を送るべき僧が、肉を食べ、妻を持つこと。〈にくじきさいたい
破戒無慚 僧が戒律を破ったにもかかわらず、心にまったく恥じないこと。〈はかいむざん
破邪顕正 「破邪」は、邪説や邪道を打ち破ることから、誤った説を打ち破って、正しい教えを表すことをいう。〈はじゃけんしょう
花嫁御寮 花嫁のこと。〈はなよめごりょう
人身御供 神へのいけにえ。他人のために犠牲にされる人のこと。用例) 人身御供をさしだす。〈ひとみごくう
百八煩悩 人間が持っているという百八の悩み、迷い。〈ひゃくはちぼんのう
無間地獄 八大地獄の一つ。そこから、絶えず苦しみを受ける状態を意味する。用例) 無間地獄におちる。〈むげんじごく
妖怪変化 化け物のこと。〈ようかいへんげ

和光同塵 知恵のある人が、それを隠して俗世間と交わることをいう。〈わこうどうじん
◆一口知識
もともとは、仏が、どうしても仏教の教えを受け入れられない人を救うために、人々が受け入れやすい姿を変えて現世に現れることをいう。同義語として、和光垂迹(わこうすいじゃく)がある。

食にまつわる語

大盤振舞
 他人に気前よくごちそうやものを与え、もてなすこと。〈おおばんぶるまい
一汁一菜 粗末な食事のこと。〈いちじゅういっさい

御御御付 お味噌汁のこと。〈おみおつけ
◆一口知識
味噌汁のことをなぜ「御御御付」と書くのか諸説ある。
ひとつは、「御御御付」の最初の「御(お)」と二番目の「御(み)」は接頭語でものをていねいにいう語(たとえば、「御御足(おみあし)」などという使い方をする)で、次の「御付(おつけ)」は、本膳に付け添えるという意味から、吸い物の汁、味噌汁のことをいうという説だ。
また、「御御(みお)」は味噌をていねいに言う女性語で、それに接頭語の「御(お)」をつけたのだという説もある。
いずれにしても御が三つもつくほど愛情を込めてていねいにつくるものだという気持ちがこもっているのでは?

牛飲馬食 暴飲暴食。牛のように飲み、馬のように食べること。=鯨飲馬食(げいいんばしょく)。〈ぎゅういんばしょく

酒池肉林 酒の池と肉のかかった林という意味から、ぜいたくを極めた宴会のこと。〈しゅちにくりん
◆一口知識
司馬遷の『史記』によると、暴君として知られる殷代の紂(ちゅう)王は、池に酒を満たし、裸の男女を前に、池の酒を飲むという酒宴を行ったとされている。ちなみに、中国の通信社・新華社は、二〇〇四年七月、殷(いん)の都があった河南省の「偃師(えんし)商城」遺跡で発見された石造りの大規模な人工池の跡が、「酒池肉林」の由来となる、殷代の帝王の池だったのではないかと報じている。池の跡は一九九九年に発見されたものだが、長さ約一三〇メートル、幅約二〇メートル、深さ一・五メートルだという。

暖衣飽食 高価な服を着、たらふく食事をして、ぜいたくに暮らすこと。〈だんいほうしょく
杯盤狼藉 酒宴の後、さかづきや皿が散乱しているさま。〈はいばんろうぜき
無銭飲食 ただ食い。食事代を踏み倒すこと。〈むせんいんしょく

ことばにまつわる語

一言一行
 すべての言動。〈いちげんいっこう
一言半句 わずかなことば。短いことば。用例) 一言半句も聞き漏らさない。=片言隻語(へんごんせきご)〈いちごんはんく

一字千金 非常に優れている文章や書のこと。また、たとえようもない厚い恩恵のことをいう。〈いちじせんきん
◆一口知識
 秦の呂不韋(りょふい)が『呂氏春秋』を著したとき、それを咸陽(かんよう)の門に置き、「一字でも添削できた者には千金を与える」と言ったという故事から生まれた語。

起承転結 漢詩の句の並べ方。起句でうたい起こし、承句でこれを承(う)け、転句で趣(おもむき)を転じ、結句で結ぶ。そのことから、文章の構成や物事の順序のこともいう。〈きしょうてんけつ
詰屈聱牙 「詰屈」「聱牙」ともに、文字や文章がとても難解であることを意味する。〈きっくつごうが
狂言綺語 道理にはずれた言葉、あるいはことさら飾り立てた言葉。転じて小説、戯曲のこと。〈きょうげんきご
言言句句 一つひとつの言葉のこと。〈げんげんくく
七言絶句 七言の句四つからなる漢詩の形式。〈しちごんぜっく
千言万語 非常にたくさんの言葉。〈せんげんばんご
天爾遠波 ことばづかいの決まり。話のつじつま。助詞・助動詞・接尾辞などの総称。〈てにをは
美辞麗句 飾り立てた美しいことば。お世辞。用例) 美辞麗句を並べたてる。〈びじれいく
片言隻語 短いことば。〈へんげんせきご

礼儀的に使う語

御目文字
 偉い人、権力のある人とお目にかかること。用例) だんな様に御目文字願う。〈おめもじ
一筆啓上 手紙の書き出しに使う語。啓上は申し上げるの意味。用例) 一筆啓上つかまつる。〈いっぴつけいじょう
恐惶謹言 恐惶は畏れ、謹むこと。恐惶謹言は畏れ謹んで申し上げるという意味で、手紙の終わりに書く言葉。〈きょうこうきんげん
御愁傷様 嘆き悲しむ人に対して慰める言葉・あいさつ。〈ごしゅうしょうさま
御無沙汰 しばらく音信不通であること。用例) ながらく御無沙汰しております。〈ごぶさた

寿山福海 人の長寿と多幸を祝福することば。〈じゅさんふくかい
◆一口知識
 昔、中国に「軒轅」という長寿の国があり、そこでは長生きできない人でも八百歳まで生き、長寿の人にいたっては〝天地長久〟に生きたという伝説から生まれた語。

吉祥来福 「吉(よ)い祥(きざし)ありて福来(きた)る」ということから、前途を祝福することば。〈きっちょうらいふく

人のからだ・健康にかんする語

一病息災
 ちょっとした病気を持っている人のほうが、一度も病気をしたことのない健康な人より、むしろ長生きすること。〈いちびょうそくさい
紅毛碧眼 赤い髪に青い目から、西洋人を意味する。〈こうもうへきがん
行路病者 飢えや病のため、道半ばで命を落とした人。行き倒れ。〈こうろびょうじゃ
五臓六腑 心臓・肺臓・肝臓・腎臓・脾臓(五臓)と、大腸・小腸・胆嚢・胃・三焦・膀胱(六腑)のこと。転じて、心の中、腹の中のこと。用例) 酒が五臓六腑にしみわたる。〈ごぞうろっぷ
才子佳人 才能のある男性と心優しい美女のこと。〈さいしかじん
座作進退 人の立ち居振る舞い。〈ざさしんたい
四百四病 人間の病気の総称。〈しひゃくしびょう
心神耗弱 精神の障害のために、正常な判断や行動ができない状態。〈しんしんこうじゃく
身体髪皮 人間のからだ全部のこと。〈しんたいはっぷ
新陳代謝 古いものを放出し、新しいものを取り入れること。生物の代謝活動。用例) 新陳代謝をよくする。〈しんちんたいしゃ
頭寒足熱 健康のために頭を冷やし、足温めること。〈ずかんそくねつ
千姿万態 さまざまな姿・形のこと。〈せんしばんたい
知覚表象 感覚器官をとおして感じ取られた心模様。〈ちかくひょうしょう
中肉中背 太っても痩せてもおらず、背も高からず低からずで、ほどよい体格であること。用例) 犯人は中肉中背。〈ちゅうにくちゅうぜ
土左衛門 水死した人、遺体。〈どざえもん
人三化七 人が三分、化け物が七分というほど醜い容貌の人。〈にんさんばけしち
半死半生 息も絶え絶えのようす。用例) 半死半生でたどりつく。〈はんしはんしょう
半身不随 体の半身が麻痺して動かなくなること。〈はんしんふずい
疲労困憊 疲れ果て、苦しむさま。〈ひろうこんぱい
不老長寿 いつまでも若く、年をとらないこと。用例) 不老長寿の薬。〈ふろうちょうじゅ
大和撫子 日本女性の美称。〈やまとなでしこ


五文字以上の熟語

一挙手一投足
 手足をちょっと動かすこと。あるいは、あらゆる動作のこと。用例) 一挙手一投足を見守る。〈いっきょしゅいっとうそく
倶梨迦羅紋紋 入れ墨のこと。あるいは入れ墨を入れた人のこと。〈くりからもんもん
五十歩百歩 多少の違いこそあれ、本質や結論は変わらないこと。用例) ふたりの語学力は五十歩百歩だ。〈ごじっぽひゃっぽ
四万六千日 七月十日の観世音・地蔵の縁日。東京の浅草寺が有名だが、その日お参りすると、四万七千日お参りしたのと同じ効果があるとされている。〈しまんろくせんにち
前古未曾有 いまだかって一度もないこと。用例) そんなことは前古未曾有のできごとだ。〈ぜんこみぞう
治国平天下 国を治め、天下の平和を維持すること。〈ちこくへいてんか
十重二十重 周囲を何重にも取り囲むこと。用例) ファンがスターを十重二十重に取り囲む。〈とえはたえ
白髪三千丈 心配のために白髪が伸びること。〈はくはつさんぜんじょう
武芸十八般 昔の中国で必要とされた十八種類の武芸。用例) 武芸十八般のつわもの。〈ぶげいじゅうはっぱん
三十一文字 短歌、和歌のこと。〈みそひともじ
見様見真似 人のやっていることを見ているうちに、自然とできるようになること。用例) 見様見真似でやってみる。〈みようみまね
桃栗三年柿八年 桃と栗は三年で、柿は八年で実を実らせるようになるということ。〈ももくりさんねんかきはちねん
八重十文字 ひもを縦横十文字に何重にもしばること。〈やえじゅうもんじ