連載9
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ザ・ライトスタッフオフィス「漢字研究会」

(2) 指事文字
指事文字は、象形文字よりかなり抽象的につくられる。それを補うために、記号化や約束が幅を利かせることになる。
まず「一」から見てみよう。これは一本の横線で、ひとつを示す。しかし、ひとつという意味のほかに全部をひとまとめにする、いっぱいに詰めるなどの意も含んでいる。なお、イチは「」とも書くが、「壱」の原字「壹」は「壺」+音符「吉」で、壺にいっぱいものを詰めて口を閉めることを示している。証文や契約書で改竄や誤解を防ぐために、「一」の代わりに用いることがある。「二」を「弐」に、「三」を「参」に表記するのも、同じ理由からだ。
「一」「二」「三」の成り立ちはわかりやすいが、それでは「」はどうか。「四」は指事文字ではなく、会意文字だとされる。「口」+「八」印(これについてはすぐ後で触れる)で、口から出た息がばらばらに分かれることを表す。つまり、分散した数を意味する。「1、2、3、いっぱい」という、あの心境だろう。
 ところで、指事文字の記号や約束には、一定のルールがあるようだ。そのルール性を簡単に見ていきたい。

1. 場所を示す記号ーー「‐」印や「ー」印
 たとえば「」は、ものが下敷きのうえに乗っていることを示している。「ー」印の上に「‐」印を置くのが、それだ。〈うえ、うえにのる〉の意を表す。「」は覆いのしたにものがあることを示した。「ー」印の下に「‐」印を置いた。そうすることで、〈した、したになる〉の意を表す。
「正」は、「ー」印+「止」である。これで、足が「ー」印で示された目標にまっすぐ向かうことを表す。会意文字とも分類される「」は、「正」の反対で「止」+「ー」印でできている。これだと、足が「ー」印から出ていくさまを表す。
」は大の字に立った人間の頭上高くに「ー」印を示すことで、頭上の大空を暗示する。この「天」とは反対の考えで造字したのが、「」だ。大の字形に両足を開いた人間の下に、大地を表す「ー」印を置き、両足で地上に立つさまを示している。
」と「」の場合には、「木」に「‐」印や「ー」印を添え、一方は木の根の太い部分を、他方はこずえの細い部分を示している。「末」に対して「」は象形文字とされ、木がまだ伸びきっていない部分を描いたもので、〈まだ…していない〉の意を表すとされる。
 さらに、象形文字「」を巡る指事文字群を見ると、まず「」がある。これは日が「ー」印の上に出たことを示し、〈朝〉という意味になる。次に「」は、日が「ー」印と「ー」印の間を移動することを示し、〈めぐる、わたる〉という意味になる。ただし、「」は「舊」が正字なので、このグループの論理で解釈するわけにはいかない。
2. 切ることを示す記号ーー「/」印
 前に触れた象形文字の「」だが、これは篆書以来の字体では「十」印を「/」印で切り止めた形になっている。「木」+「才」の「」や、「門」+「才」の「」は、いずれもこの「才」の字形を使ったものだ。「」や「」の場合には、「才」+「戈」〈切る刃物〉に、「衣」や「木」を付け加えたもので、「裁」は〈布を切る〉、「栽」は〈木の枝を切る〉という意味になった。
」と「」の原字は、「木」に「ー」を加えたものだ。これは木を中間で切断するさまを「ー」印で表した。これが徐々に、「制」の左側の形に変容していく。「製」の左上にも、確かにそれはある。「制」は〈相手の行為を途中で切断する〉ことを意味し、「製」は〈布地を適当に切断する〉という意味だった。
」の原字は「十」印を「/」印で切ることを表した。これが「」という字だ。縦線を斜め線で切り止め、端を切り捨てる。分配するときに三と四になって端数を切り捨てなければならないから、割り切れない中途半端な数だということで、〈7〉という意味になった。この「七」に「刀」を加えて、「切」ができた。
3. 分かれる記号ーー「八」印や相背く形
 漢数字の「」が、左右両側に分けることを表す端的な形である。「」は「八」+「刀」で、刃物でふたつに切り分けることを表した。「」の上部にも「八」が含まれていて、ふたつに分けることを表している。
」は羽を両側に分けて開いたさまを示す。ここから、左右に分けて開くトビラを「」と書く(「戸」+「非」)。そうした「非」を否定の意味に用いるのは、否定する際に、手を左右に払って否定・拒否の意を示すからとされる。
」は「S」字形に垂れた紐を「八」印に開いたさまを示し、左右に払いのけることを表す。「」の正字「拂」は、手で左右に払うことを表す。「払拭」「払底」などでは、手で左右に払うというニュアンスがよく出ているが、「払乱」(孟子)という語では、〈拒否する〉という意味を持つ。手を左右に払うことが、否定を意味するポーズだからだ。
 次は「」だ。この字は、人間が背中を向け合って背いたさまを示している。そこから、戦いに敗れて背を向けて逃げることを「敗北」といい、冷たく寒いので背を向ける方角を「北」という。
4. 区域を表す記号ーー「□」印や「囗」印、「田」印
 一定の区域を示す漢字に、「」や「国(國)」などがある。「」の原字は、「‐」+「□」+「ー」だった。「□」印で示された区域の境界を、「‐」印と「ー」印とで区切ったさまを表している。後に「戈」が加わり、武器で守る領域を表した。それが「或」という字だ。「或」に「土」を加えた「域」は、「或」の原義を際だたせるためにつくられたのである。「」は「或」の外側に大きな「囗」印を加えて、周囲を囲んだ領域を表している。
」の上部は「□」印で、下部の「巴」は人が腹ばいになった姿を描いた象形文字だ。このふたつを合わせることで、領域下の住民が腹ばいになって服従する領域を示している。後に、領内の中心の町のことを、「邑」というようになった。
」自体は象形文字で、四角に区切った耕地を描いたもので、中の「十」は畦道を象形化したものだ。その「田」印を使った「画」は、田の区域の外側を「ー」印で区画したさまを表している。
5. 並ぶことを表す約束ーー同じ字を二つ並べる
」の原字「从」は、「人」を二つ並べて前の人に後ろの人が付き従うさまを示している。また、「」も「人」を二つ並べたもので、〈並ぶ〉ことを意味する。
」は、「木」が二本並べたものだ。「林立」は同じようなものが並んで立つことをいい、「霖雨」は〈三日以上降り続く雨〉、つまり次から次に続き並んで降る雨のことだ。
6. 集まることを表す約束ーー同じ字を三つ束ねる
 漢語の「三」は〈3〉という数だけでなく、〈多い〉という意味を表すことがある。たとえば、「三軍可奪帥」(三軍も帥を奪うべし)という故事がある。この故事の意味は、〈どれほどの大軍に守られていても、部下の兵士たちの気持ちが合っていないと、その帥を奪い取ることができる〉というもので、「三軍」は大軍を意味している。また、「三」は「彡」印に変形して、色や模様の集まりを表す。たとえば、「色彩」の「彩」は〈いろいろな色〉を、「影」は〈さなざまなかげ〉を、「形」は〈いろいろなかたち〉を意味する。
 具体的にまず、「」を見てみよう。これは物体を示す「□」を三つ書いて、いろんな品物を表す。「森」は「木」を三本書いて樹木の集まりを表した。なお、「」は「三」や「参」と同系の語である。
 このほかに、「」や「」「」なども原字では部品を三つ並べた漢字だった。

(3) 会意文字
 会意文字と指事文字とは、実は同じことを違う観点で捉えているにすぎないことが多い。
たとえば、「林」「森」は「木」を二つ、三つ並べることで多いことを表すという点からいえば、指事文字といえる。しかし、「木」という字を組み合わせてつくったという点からいうと、会意文字ともいえる。したがって、指事と会意の違いは截然とはしていない。この点をふまえて、次に会意文字を見ていく。
 まず「」を含む会意文字群から始める。「幸」は、手にはめる手かせを描いた象形文字だ。そうした手かせをはめられる危険から、危うく逃れることを「幸」といった。元は「刑」や「型」と同系の語だ。その「幸」を含んだ語に「」がある。これは「幸(手かせ)」+「人」+「又(手)」を組み合わせた会意文字で、人を手で捕まえてひざまずかせ、手かせをはめて、罪に相当する仕返しを与える意を表した。後にそれが広く転じて、〈むくい、お返し、仕返し、知らせ〉などを意味するようになった。
次に「」は、「幸(手かせ)」+「人が両手を出してひざまずいた姿」で、座った人の両手に手かせをはめ、しっかりと捕まえたさまを示す。「執着」とか「固執」という語を見れば、「執」が身動きもできないように捕まえて離さない、という意味だということが、何となくわかるにちがいない。なお、「執」の右側の「丸」は「曲がった線」+「人が体を丸めてしゃがむさま」と解字できる。
 第二に、「臣」を含む会意文字群を見ていく。「」は伏し目がちに下を向いた目を描いたもので、身を硬くこわばらせて平伏する奴隷を表す。「」は、その「臣」に「人」を組み合わせた会意文字だ。人間が伏し目に伏せたこと、うつ伏せに寝ることを示す。「」の正字「覽」を解字すると、「臥」+「目」+「見」になる。この会意文字は、ものを下に置いて上から見下ろすという意味を表す。また、「」の右側「監」は、「臥(伏し目)」+「皿」の会意文字で、その皿には水が入っている。これを水かがみといい、昔はその上で伏し見するように顔を映した。後に青銅を磨いた鏡を用いるようになって、金偏をつけた「鑑」ができた。と同時に、「監」は上から下のものをしげしげ見下ろし、見定めるという意味を強めた。
 第三は、「丙」を含む会意文字群。「」は、人の足が左右にピンと張ったさま、あるいは魚の尾がピンと張ったさまを描いたもので、ピンと張るという意味をもっている。「」は、「木」+音符「丙(ピンと張る)」で、ピンと張りだしたエのこと。また、「」は「やまいだれ」+音符「丙」でできている。「やまいだれ」は「人」+「爿(寝台)」で、人が寝台の上に寝ていることを表す。「丙」は体がピンと張って動けなくなることを表している。さらに「」は「火」+音符「丙(広がる、開く)」で、火の光が四方に広がること。
 第四は「右」と「左」について。まず、「」は口部の2画。「口」+「右の上部(右手の象形文字)」で、かばうようにしてものを持つ手、つまり右手のこと。また、その手で口をかばうことを示す。一方、「」は工部の2画。「左の上部(左手の象形文字)」+「工」で、工作をする右手に添えて、工作物を支える手、つまり左手のこと。
 ここから明らかなのは、「右」と「左」の上部は現在同じ形だが、元来は異なっていたということだ。この点と関連するのだろう、書き順が「右」と「左」とで異なる。「右」は斜めの払いを書いてから、横線を引く。「左」は反対に、横線を書いてから斜めの払いを書く。
 第五は、会意文字を考える上で大切な偏旁の意味について。そもそも漢字は、さまざまな部品から組み立てられたパズルなのである。パズルの部品という観点から考えると、偏旁の意味が重要になってくるだろう。それらがどういう働きをしているのかがわかれば、初めて見る漢字でも読みや意味をだいたい想定できる。そうなれば、調べる時間は大幅に短縮できるはずだ。
 片端からやってみよう。「」は「はねぼう」という。釣り針のように鉤形で、そこに引っかけるものを象形化した文字だ。「」「」「」「」などが、このグループに入るが、「亅」はそれぞれの字にそれほど意味力を示しているようには思えない。
 次の「」は「にんにょう」という。人の下半身を描いた象形文字だ。このグループに属する漢字は人体に関するものが多い。「(ゴツ・コツ)」は飛び出た姿を描いた象形文字とされ、「」は人体を表す「兀」に頭「・」を描いたもの。頭が上部の端にあることから、〈先端、はじめ〉という意を表す。「兄」は頭の大きな子を描いたもの。「」は「儿(人体)」+「柔らかくくねった形」で、和やかな姿をした人を示す。「」は人が頭上に火をのせた姿を示したもの。
」は「けいがまえ」などという。はるか彼方の境界を示す象形文字。このグループも、あまり統率力がない。「」は「にすい」と呼ばれるが、氷を解かしたときに見える筋目を描いた象形文字とされる。このグループに「」という漢字がある。「沖」という漢字と似ているが、意味は〈氷をとんと突き割る、柔らかく手応えがない、むなしい〉などである。しかし、日本では独自に「沖」と同様な意味でも用いられるようになった。
 次に「」。このグループに「」という漢字がある。「努力」の「努」だ。「努」の上部は「奴」で、これは「奴隷」「奴婢」などと使う。「奴」は、「又(手)」+音符「女」でできていて、手で労働する女の奴隷を指した。それに「力」が付いた「努」は、そうした「奴」が力を込めて働くことを意味する(「努」という漢字を覚えるときに「女のまたに力」といっていたのは、その通りだったということだ)。
「力」部で、もうひとつ知っていたいのが「」だ。この字の左部「重」は「人が地上で足を突く形」+音符「東(つらぬく)」という会意兼形声文字で、体重を足にかけ足で地面をとんと突くさまを表したという。「動」はこの「重」に「力」が付いて、足で地面をとんと突く動作を表した。「」〈どんと突く〉や「」〈とんとんと上下に動いて重みを足にかける〉と意味が近かった。後に、広く静止の反対、つまり〈うごく〉の意に用いられるようになった。この「動」に、人偏を付して「」の字をつくったのは日本人である。誰がいつつくったのかは、わからない。しかし、〈はたらき、はたらく〉を意味する「働」は、いまや中国でも用いられる字に成長を遂げている(なお、「仂」を「働」の略字で使う人がいるが、「仂」と「働」は別字だ)。
」は「ホウ・ヒョウ」と読み、人が前にものを抱え、体を丸く曲げた姿を描いた象形文字だ。この「つつみがまえ」部で例に挙げたいのは、「匍匐(ほふく)」だ。「匍匐前進」で使う。「」は「勹(つつむ)」+音符「甫(うすい、へばりつく)」でできていて、腹を地面につけて体で地を包むような姿をすることを意味する。「」は「勹」+音符「フク(せまる、ぴたりつける)」だ。要するに、「匍」も「匐」も地面にぴったりと体をつけるということだ。
」は「ふじづくり」といって、人がひざまずいた姿を描いた象形文字で、体を曲げて屈服するさまを示す意符として用いる。たとえば、「」の左部分は手を表し、右部分はひざまずいた人を表している。それによって、手で押さえて人をひざまずかせることを表し、「」の原字になった。その後、上から押さえつけて印を押すという意味に転じた。もうひとつ。「」もこの部に属する漢字で、「厂(がけ)」+「上と下にしゃがんださま」を合わせたものだ。危ない崖にさしかかって、人がしゃがみ込んだことを表している。
 つぎは、その「がんだれ」の「」。「厂」は見ての通りに切り立った崖を描いた象形文字だ。「」は「危」の上部がない漢字。「厂(がけ)」+「卩(ひざまずいた人)」でできている。崖に臨んで人が進退に窮したさまを表す。
中国人の造字法の妙を伝えるものに、「」という漢字がある。「厚」の原字は「厂」の中に「高」の字を逆さにした形を書いた。その字によって、土が分厚くたまった崖を表した。そこから、上に高く出ることを「高」といい、下に分厚くたまったものを「厚」というようになったという。
 いくらやってもキリがないので、「」「」で最後にする。「」は「かくしがまえ(物をすみに入れて隠す)」といい、「」は「はこがまえ」という。まず、「」を見てみよう。これは、「匚(かぎ形のものさし)」+「斤(おの)」で、物差しや斧を使って細工する意味を表す。そこから、木を切って細工する大工や、手細工する職人を指すようになった。次は「」と「」。「」は「匸(かくす)」+「矢」で、矢をしまい込む容器のことをいった。「」の上部は「医」+「殳(手で行う動作の動詞記号)」で、しまい込み隠す動作を示す。下部の「酉(さけつぼ)」を合わせて、酒つぼに薬草を封じ込み、薬酒を醸すことを示した。「医」と「醫」とは元は別字だったが、現在は「医」を「醫」の略字として用いている。

(4) 形成声文字
形声文字に移る。まず「青」(セイ)のグループを例に採ってみよう。「青」自体は「生(めばえ)」+「丼(いどみず)」と組み合わせた字で、あお草や清水のように澄みきったあお色を表す。その「青」のグループの字は、どうなのか。
  「水」+音符「青」〈澄みきった水〉
  「日」+音符「青」〈澄みきった空や太陽〉
  「米」+音符「青」〈澄みきった米〉
  「心」+音符「青」〈澄んだ心の働き〉
  「言」+音符「青」〈澄んだ目でものをいう〉
  「目」+音符「青」〈澄みきったひとみ〉
  「立」+音符「青」〈静かに立っていること〉
  「虫」+音符「青」〈清らかな涼しい虫〉→「蜻蛉」は〈とんぼ〉
  「艸」+音符「青」〈青く生き生きとした草〉
  「金」+音符「青」〈澄み切った色をした金属、その音〉→「さび」は日本独自の用法
  「争」+音符「青」〈取り合いをやめて澄み切る〉
  「魚」+音符「青」〈青い魚〉
 ーーこうして見ていくと、音符「青」が、〈澄んでいる、生き生きしている、青い〉という意味を共通して発していることがわかる。音符には、そのような役割があるということだ。
 次に、「」(ユ)のグループを見てみよう。「兪」は左に舟を、右に木をくりぬく刃物の形を添えたもので、「説文解字」では「木を中空にして舟をつくること」とある。意味は、〈①(感)「はい」と承諾する返事。②(名)木をくりぬいた丸木舟。③「兪穴ユケツ」とは、漢方医学で障害を抜き取るつぼ。④(副)いよいよ。ますます。前の段階を越えて進むさま〉とある。
 このグループには、次のような字がある。
  「心」+音符「兪」〈病気や心配の種が抜き取られて気持ちよくなること〉→「癒」の原字→普通は「踰」「逾」と同系の語として用い、〈相手を越えてその先に出る。先へ先へと越えて程度が進む〉の意を表す
  「心」+音符「兪」〈心中のしこりを抜き取る〉→〈たのしい、たのしむ〉
  「言」+音符「兪」〈疑念やしこりを抜き取るように説く〉→〈さとす〉
  「口」+音符「兪」〈疑問やしこりを抜き取る〉→〈さとす、さとる、たとえる〉
  「やまいだれ」+音符「愈」〈体の中の病気がくりぬかれる〉
  「やまいだれ」+音符「兪」〈病気になる、病気が抜け去る、抜きんでたさま〉
  「車」+音符「兪」〈あるところの品を抜き出して車で運ぶこと〉
  「手」+音符「兪」〈中身を抜き取ること〉→〈抜く、引き出す;本音を隠してごまかす;こねる〉
  「木」+音符「兪」〈材が硬く、建築材、器具材にしたためか?〉
  「足」+音符「兪」〈中間にある邪魔物や期限をものともせず取り去る足の動作を示す。のりこえること〉→〈こえる〉
  「玉」+音符「兪」〈玉石の中から抜き取った最も美しい玉〉
  「虫」+音符「兪」〈「蛞蝓(カツユ)」はなめくじ、かたつむり〉
  「見」+音符「兪」〈盗み見る、ひそかに願う〉→〈こえる〉
  「しんにょう」+音符「兪」〈くりぬく、中間を抜かす〉
  「水」+音符「兪」〈水の中身が抜ける〉→〈かわる、かえる〉
  「人」+音符「兪」(トウ、チュウ)〈中身を抜き取る動作や物を抜き取る泥棒〉

 以上、漢字の仕組みをおおざっぱに見てきた。これを参考にして以下の各章に挑戦してみてください。